2010/02/18

冨田ラボ。

先日冨田ラボの新譜が出た。
初期キリンジのプロデューサーであり、他数のメジャーな売れっ子アーティストを手掛けている冨田恵一さんのプロジェクトなのだけど、前作で「大好きな兄弟ストライカーのサッカーの試合を見にいくうち、いつしか監督に惹かれていた」ことに気付いてしまった私は、ついにその監督のアルバムを購入しちゃったのだ(笑)。
3000円以上するCDなんて最近そうそう買わないが、このジャケットを見せられた日にはもう。

Shipahead(DVD付)【初回生産限定】

きゃあぁぁぁ! 大人の男性の色香ムンムン。ハートを射抜かれました☆

様々なヴォーカリストやミュージシャン、作詞家を迎えたアルバム『Shipahead』は、「もぉ、やりすぎ!」と思うぐらい作り込んだアレンジがたまらない。しかも管と弦以外はほとんど冨田さんが演奏しているという多彩っぷり。ドラムもこれ、打ち込みじゃないよね? 尋常じゃないんですけど!?

・Holy Taint
冨田ラボのアルバムの1曲目はいつもインスト。ジャズ+ゴスペルのようなテイストがカッコイイ。これからの船出をワクワクさせてくれる。

・ペドロ~消防士と潜水夫
ぐわー、カッコイイ!佐野元春さんの高低ユニゾンのヴォーカルといい、鈴木慶一さんのニヒルだれど最後に希望が残る歌詞といい、ロックってイイ!!と思わせてくれる。

・Shipahead〜夜想曲
短いインストのあとは、無垢でナチュラルな声が印象的な一十三十一さんのヴォーカル曲。サビの部分、なんだか、泣きそうになる。6thコードで終わる新曲を久しぶりに聞いたよ。こういう終わり方の曲がこの世から無くなってはいけない。

・横顔
冨田さんヴォーカルの曲。メロウでアーヴァン、安心して聞けるナンバーかと思いきや、途中でとんでもないビックリドッキリアレンジに変化するからやっぱり油断大敵。元真心ブラザーズの桜井さんの歌詞も良い。

・パラレル
秦基博さんのヴォーカルが上手すぎてなぜか笑ってしまう(スミマセン!)。

・あの木の下で会いましょう
安藤裕子さんのコケティッシュ(死語?)なヴォーカルが印象的なファンキィでハッピィな曲。

・D.G.〜残像
ラテンタッチのインストのあとはCHEMISTRYのヴォーカル曲。ん〜なんていうか…オメガトライブ?(ほんっとスミマセン!)あ、今聞くとオメガトライブも意外と好きかも。

・エトワール
Feat. キリンジ。シングルを買ったぐらい質の高い楽曲なのだけど、こうしてアルバムで聞くとその秀でた感じがますます強調されている。エレガントで流麗なアレンジ、研ぎ澄まされた歌詞、堀込泰行という唯一無比の声、そこに重なる兄樹のコーラス、どれをとってもエクセレント。キリンジよりキリンジっぽいのもまた分かってらっしゃる。

・千年紀の朝
出だしのシンセとフェンダーローズがアジムスを彷佛させるけど、ヴォーカルが入ると色がガラリと変わる。吉田美奈子さんの迫力あるヴォーカルの存在感にとにかく圧倒される。

こうして聞くと、音楽というのは曲や演奏だけではなく、歌詞やヴォーカルの組み合わせも重要なのだと改めて気付く。もし曲がオメガトライブでも、歌詞が引っ越しやストーカーや元カノの整形をテーマにしていたら、私は絶対にグッときてしまうはず。もし演奏が転調&変拍子&テンションコードバリバリでも普通の恋愛を歌っていたら見向きもしないと思う。
そう思うとキリンジの存在は本当に奇跡的。神様、ありがとう。

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冨田ラボ

曲名リスト
1. Holy Taint
2. ペドロ~消防士と潜水夫 feat. 佐野元春
3. Shipahead
4. 夜奏曲 feat. 一十三十一
5. 横顔
6. パラレル feat. 秦 基博
7. あの木の下で会いましょう feat. 安藤裕子
8. D.G
9. 残像 feat. CHEMISTRY
10. エトワール feat. キリンジ
11. 千年紀の朝 feat. 吉田美奈子

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