2010/02/19

旅立ち

大好きな人が、旅立つことになった。

去年の暮れ、2人きりになったとき
ちょっと人生相談っぽいことを話したのだけど
そのとき
「好きなことをやって生きた方がいいよ。僕もね…そのうち分かるよ」
などと謎めいたことを言われたものだから
ざわざわと胸騒ぎが起き
それ以来ある予感が常にこころの片隅に付きまとっていた。

それがいよいよ確信に変わった今月
確かめたいのに怖くて聞けずじまいだったけど
今日、思いきって聞いてみた。

新しい人生を歩いていくために
環境を変えるのだという。
それは前から考えていたことで
今の現状が嫌いだからじゃない。
本当にやりたいことが何なのか見つめ直して
やっと見つかった末の決断だったのだという。
決して若いとはいえない年齢で
しかも異業種に1からチャレンジしようとする
果敢な姿勢とその男らしさにグッときた。
最初会ったときは、強い自己主張もないまま
流されるままに生きているのかと思っていた人が
こんなにも自己を貫いて
強く前に進んでいこうとしているなんて。

眩しい。

「リーマンショックがあってむしろ良かったよ」
と笑って言う。
今の生き方を辞めようと思っていたとき
もしうかつに転職でもしていたら
自分を見失ったまま腐っていたはず。
仕方なく続けるのではなく
新しい目標を見つけるための準備期間として
現状を維持してきたのだという。

彼の話すヴィジョンのどれもこれも合点がいき
誰も引き止める理由すら見つけられないほど完璧で
恨みや憎しみもなく、誰も傷付かず、
とにかく清々しく、胸がすくのだ。

もうすっかり、打ちのめされてしまった。
かっこいい。かっこいいです。
やはり私の目に狂いはなかった。

とはいえやはり
大好きな人が目の前からいなくなることは悲しい。
別に死ぬわけじゃないし
遠くに行くわけではないけれど
もうすぐしたら会えなくなることが分かっている切なさが
父が亡くなる前のことを思い出させて
複合的に私を泣かせるので、困ったものだ。

彼と一緒にチャーハンを食べたこの日のことは
一生忘れずに心に刻み込んでおく。

めそめそしてばかりはいられない。
私もポジティヴな気をおすそわけしてもらって
新しい目標を見つけていこう。

彼の旅立ちに心からエールを!

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