2010/04/03

仕事に対する誇り

見始めるとついつい最後まで見てしまう、夜中のNHK。
昨夜はKING KAZこと三浦和良選手のドキュメンタリーだった。
43歳という年齢だけど、未だに現役、もちろんJリーグ最年長。
今みたいに簡単にサッカー留学ができるシステムなどなかった時代に15歳で単身ブラジルに渡ったり、日本人で初めてイタリア・セリエAに移籍したり、とにかくフロンティア精神に溢れた人だと昔から思っていた。
ベルディ時代のチャラいイメージ(風船から出てきたりとか:笑)があってそんなに好きではなかったのだが、今回のドキュメンタリーで彼が人よりも多く努力をしていることを知り、単純に感動した。

もともと身体能力が高くなかったものを努力で補ってきたが、さらに年齢的なものも加わり、若い選手と対等にピッチで戦えるように大変きついトレーニングを続けているのだという。
体力では若さにかなわないが、テクニックではそれでもチームで一番。
43歳という年齢を思えば、12年前の31歳なんて働き盛り真っ最中ではないか。なぜワールドカップに連れてってあげなかったのよ、岡ちゃんのバカァ。
ゴン中山がワールドカップで日本人初のゴールを入れた時、自分のユニフォームを脱いだその下にカズのユニフォームを着ていたというパフォーマンスを思い出し、涙ぐむ。
あの頃は良いエピソードがたくさんあったよね、サッカー日本代表。

華やかな時代とは違い、今はJ2のチームでプレイしている。彼ほどの地位も名誉もある選手でも、試合で戦えなければ仕事にならないスポーツ選手というのは実に過酷な職業だと思う。
それでもなお、背番号11を背負う彼の目には輝きがあり、サッカーに対する情熱があり、自分を必要としてくれるチームがあるのだったら、それがたとえJ2以下だったとしても、選手としてやり続けたいという。
そして「今でもワールドカップ出場を諦めていない」という言葉に感動した。
なかなか言えないよ、このセリフ。

カズさんほど自分の仕事に誇りを持っていない私は、無理だとか、限界だとか、トシのせいにしているのが恥ずかしくなった。
ただメジャーな舞台で脚光を浴びることが最高の栄誉なのではない。好きなことを長くやり続け、自分が持つ知識や技術を後輩たちに伝え、さらにお客さんに喜ばれることが、やりがいにつながり、仕事に対する誇りを持ち続けられるのかもしれない。

ゴン中山も31歳でワールドカップに出たあと「4年後も絶対出ます!」と豪語してたっけ。こういうポジティヴな人が同僚だったらどんなに楽しいだろうと思う(今の日本代表にもこういう人が必要だよね!)。
同世代の選手たちが頑張っている姿を見ると、元気が出る。
これからも応援していきたい。

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