2014/02/23

野口哲哉の武者部類図鑑

練馬区立美術館で野口哲哉展を見てきた。
34歳の若いアーティストで、甲冑をテーマにしたユニークな作品を作っている。
プラモデルと甲冑が好きな少年が美大に進み、アートと分けてきた甲冑と再び邂逅して作品にするようになったのだそう。

といっても普通の甲冑ではない。
「こんなサムライがいたかもしれない」という想像のもとフィギュアでそれを再現しており、SFチックなハイパーなサムライの姿があったり、シャネルのマークの甲冑があったり、ユーモアに溢れていて思わず笑ってしまうのだ。
フィギュアだけでなく武者絵として描いているものもあり、色や構図、劣化具合や掛け軸の布まですんごく雰囲気があって、21世紀にアクリル絵具で描いたものとは思えないほど完璧なのだ。
おまけにめちゃくちゃ画力があるから説得力がハンパない。
甲冑についてまことしやかな説明が描いてあるけど全部でっち上げ、かと思えば本物の桃山時代の甲冑が展示してあったり、どこまでが本物でどこまでがでっち上げなのか錯乱してしまうのも面白い。

一番笑ったのは、工業大学とコラボして作ったプラスティックの甲冑をまとったサムライ。兜の前に付いてる飾りが分度器って!(笑) もうセンスありすぎ!
思えば戦国時代の兜も笑っちゃうようなのが多い。兜にいきなり「愛」って書かれてもさ、みたいな。
そのカッコヨサとおかしみの境界線をとらえているところが何とも愛おしい。

いいもの見せてもらいました。 4月6日までやっているのでぜひ!

参考サイト:GALLERY GYOKUEI (←作品の画像があります。面白いから見てみて!)

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